心を軽くする禅語『一切皆苦』
先日、自宅のお寺で坐禅会を開催しました!
勤め先の会社の企画として、参加者を募っての開催で、多くの方に参加していただき、簡単にですが、坐禅の取り組み方と効果、禅の考え方などを講師としてお話させていただきました(*^^*)
反響はとても良くて、帰り際に参加者の皆さんに「次回はいつやるの??」「定期的に開催してほしい」という嬉しい言葉をいただき、アンケートも取らせていただいて、次回の開催時には反映させるつもりです!
そのアンケートで禅語の話が好評だったので、書いていこうと思います(^^)
『一切皆苦って??』
禅の言葉で『一切皆苦』という言葉があります。
最近では、芸能人の方で仏教に詳しい方が多く、テレビでも取り上げられる機会も多くなってきているので聞いたことがある人も多いと思います。
お笑い芸人の「笑い飯の哲夫さん」「小籔千豊さん」なんかは、とてもおもしろく仏教についてお話されていますよね(笑)
あれだけ上手にお話できるなんて、さすがオシャベリのプロです(^_^;)
さて、『一切皆苦』という言葉の意味ですが、文字の漢字のイメージでは、ちょっとネガティブな印象を受けてしまうかもしてませんね。
「すべてのことは苦しいことばかり」という意味で捉えてしまうかもしれませんが、ちょっと意味が違います。
禅宗では、『苦』という文字の意味は「自分の思い通りにならない事」を指します。
ですので、『一切皆苦』の正しい意味は、「すべてのあらゆるもの、あらゆることで、自分の思い通りになることは一切ないんですよぉ~」という意味なんですね!
ひとが、悩み、不安、ストレスを抱えてしまうときには多くの場合、「自分の思い通りにならないから」という原因が大半です。
「あのひとがこんなことを言ってきて不安になった。」
「この仕事が思い通りに進まなくて悩んでいる。」
「こどもが言うことを聞かず、思い通りにならない。」
「電車が遅れたせいで、仕事に遅刻して上司に怒られた。」
「あのひとばかり評価される。」
などなど・・・
あげればキリがないですよね(^_^;)
これらは自分の思い通りになるように努力したら思い通りになることもあります。
ですが、基本的に自分が思い通りにできることなんて、ちっぽけなもんです。
というか、自分自身も思い通りにはできないんですよッ!?
『生・老・病・死』という4大苦
『生・老・病・死』という禅の考え方をご存知でしょうか??
どんなに気をつけていても、努力していても『生』きている限り、思い通りになることはないんだよぉ~という考えです。
どんなに気をつけてアンチエイジングをしていても、ひとは『老』いていく。
老いていくことは思い通りにしようがありません。
どんなに気をつけていても、ひとは『病』にかかる。
サプリメント飲んでるひとで、健康志向高い人でも病気にかかります。
自分がどんなに気をつけていても、『死』は突然訪れます。
交差点で、信号無視した車にハネられるかもしれません。
自分の身体、自分の心だって、自分の思い通りにはならないんです。
心を軽くしちゃおうッ!!
『一切皆苦』がどのようなことを意味しているのか。
「どうしようもないことに執着してもしょうがないんだから、受け入れて、気にしないようにしようよ。というか、そんなことに執着しても解決しないし、受け流しちゃおうよ。」
と、いうことの真理を表しているんです(^^)
自分のことも含めて他人を思い通りにすることなんてできるわけないし、他にも思い通りにできることなんて一切ないっていう事実を受け入れちゃえば、心が少し軽くなりますよ(*´ω`*)
思ったようになるように努力することは、メッチャ大事でカッコいいことは間違いありませんッ!!
ただ、それができなかったとき、心が執着して、とらわれてしまうと、自分がシンドくなっちゃいます(´;ω;`)
『一切皆苦』なんだから、しょうがないやんッ!!
こんな感じで開き直って全然OKだと思いますし、自分で自分の首を締める必要なんかまったくないんです。
それが、真理なんです(笑)
現在、身体は元気でも、心の病を抱えている方が多いと聞きます。
皆さんの心のどこかに、『一切皆苦』という禅の考え方を持っていただいて、自分を大切にしていただければ幸いです。
たまに、僕もヘコむことがあります・・・
結構、しょぼくれてしまい、生活に悪影響が出るほどです(´;ω;`)
そんなときに、『一切皆苦』じゃんッ!!
思い通りにいかないのは普通じゃんッ!!
また、頑張ればいいだけじゃんッ(*´艸`*)
こんな感じで復活することが多いです(笑)
皆さんが抱える、悩み、不安、ストレスが少しでも軽くなり、毎日を楽しんでいただくきっかけになればと思います。
心がシンドかったら、楽しいことも楽しめないですからね(^_^;)